20年のアドバイスよりも慈悲 〜 名古屋《Mysoul8 》の瞑想会
子育てを始めて、それまで距離を縮められなかった「瞑想」が身近なものになりました。
自分の幼少期を追体験する日々に
忘れていた喜びや楽しみを取り戻したり、
一方でかたく蓋を閉めて押し込めた感情が呼び起こされたり。
何かと心も慌ただしい子育て、瞑想を学ぶのにもってこいの時期とも言えます。
先日 名古屋のヨガスタジオMySOUL8 の瞑想会で初めて山下良道先生にお会いしました。
日本の仏教のおかれた現状から、いまや大ブームであるマインドフルネスのルーツ、最近の時事ネタを盛り込みながら興味深い内容に引き込まれました。
瞑想の実践もありました。
慈悲の瞑想のなかで今回初めて耳にした印象的なフレーズがありました。
「あなたがいつも心配をして何とか助けたいと思っている人を浮かべてください。
あなたはそれではダメだとアドバイスをしたいのだけど、その人はいっこうに聞く耳を持ちません。
その人のためを思ってと言いたいことがあってもなかなか受け取ろうとしない。
そんな人を浮かべてください。
その人が幸せでありますように。
その人が苦しみから解放されますように。
そう心で唱えてください。」
帰省のたびに必ず私がアドバイスを残す友人がいます。
それは学生時代から続き、内容は20年のあいだ変わることはありません。
もはやアドバイスは相手に届けたいものではなく、自分自身に向けられているようにも感じられました。
そして私はこの友と会うという儀式に執着していたのです。
今回初めてその儀式を取りやめたのでした。
お互いに。
その矢先の瞑想会での先生の誘導。
私に必要だったのは彼女への、そして何より自分への「慈悲」の気持ちだったのではないか。
「好き」「嫌い」「無関心」以外の第4の気持ちである「慈悲」。
瞑想会に合わせた帰省でしたが、私が答えを受け取る準備が整ったからでしょうか、何かが変わりました。
瞑想を続けた先に何があるかわかりませんが、
その時私がこの世界をどう眺めて過ごしているのか興味がある、
そんなことを初めて思ったのでした。